2011年04月16日

仙台操体医学院スタート

震災のため開校が遅れておりました「仙台操体医学院
ですが、通学可能な方から授業をスタートすることに
なりました。(4月16日より)

当初の授業は富谷町の今治療室で行います。
新幹線や地下鉄の開通に合わせて学院を仙台市内に
移してゆく予定です。

さて、仙台操体医学院では同じ震災体験者といたしまして、
学院の授業料の減免措置を講じることに致しましたので
ご案内させていただきます。

「減免規定」

今回の震災により家屋の全壊、焼失又はご家族が亡くな
られてしまった方については授業料を全額免除します。
又、家屋の半壊又はご家族のケガ、失職、減給などは
授業料の半額を免除します。
(原則として罹災証明等が必要となります)

減免措置は2012年3月まで。
尚、入学者が定員に達した場合は入学をおことわりする
ことがありますのでご容赦願います。

ご不明な点はお気軽に下記までお問い合わせ願います。

「お問い合わせ先」
仙台操体医学院

学院詳細 http://soutai-kon.com/
メールsoutai@r6.dion.ne.jp
TEL/FAX 022-348-5985

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2011年04月14日

名取市操体ボランティア8

体育館の中央付近にヘルニアらしい30代の男性が座って
私を待っていました。
奥さんらしい人と三才位の子供が、そばでちょろちょろ
遊んでいました。

私が来る前に息子がいろいろと操法はやってみたようでした。
基本的な操法では気持ちよさが味わえなかったのか、
私がアサリじぃと話しているときに何をやったらいいのか
聞きにきたのでした。

その時私は肩甲骨周囲のコリを見つけてやってみるよう指示
しました。
息子はそれも含めていろいろとやってみて、再度私を呼びに
きたのでした。

ヘルニアの男性は、腰が痛くて右足がシビレるらしく、
整形でブロック注射も何度かやってもらっているとのことです。

私は右を上にして横になってもらいました。
この姿勢が楽そうに見えたからです。

そして右臀部を静かに少しずつ押してみました。
コリコリで硬くなっています。

「押されるのはどんな感じですか?」
「はい効きますねー」
「痛気持ちいいといいんですけど」
「はい、いい感じです」
「そこが最初痛くなって、それからシビレるようになったんです」
「そうですかー」
「足がすーっと温かくなってきました」

「奥さん、こんな風にときどきやってあげてください簡単だから」
私は奥さんが知らん振りしてあっちを向いていたので、笑って
そう言いました。

奥さんはちらっと私の方を見たのですが、相変わらず
「私はできないわ」みたいな雰囲気であっちを見ました。

私は奥さんも心身共にあちこちツライから、それも仕方ない
かー、と思い、
「奥さん、やさしそうだらきっと後でやってくれますよ」
奥さんに聞こえるように言って押しました。

奥さんが初めて少し微笑みました。



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2011年04月13日

名取市操体ボランティア7

次はもちろん「アサリばぁ」です。
アサリじぃが「おめぇもやってもらわぃん」と勧めたからでした。

アサリばぁは、何年か前に右の股関節を手術して
人工のセラミックが入っているとのことでした。

「せんせ、股関節を手術していても大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ」

アサリばぁの右股関節は仰向けで寝ると膝が少し浮く感じで
完全には伸びない角度で固定されているようでした。
なので、膝の下にクッションを置いてみたら楽に寝ていら
れるとのことでした。

クッションとはいっても、厚手の洋服みたいなものを
丸めてヒモでしばって作ってあった簡易マクラです。
これがなかなかすぐれもので、硬さといい高さといい
抜群にいい感じでした。

つま先上げはどっちもふくらはぎが突っ張って苦しいので
カットしました。
膝倒しも両方つらくてだめでした。

この姿勢から、私は「右カカト伸ばし」をためしてみました。
私がアサリばぁのカカトを押さえておいて、それを押し
出すように動いてもらったのです。

「気持ちのいいように伸ばしてー」
「はい、すっとチカラを抜いてー」

「つらいときはダメだから教えてよー」
「いい気持ちを味わうのが大事ですよー」

私はへらへら言って足を押さえました。

さっきは携帯さがしで忙しくて見ていなかったと思ったら
ちゃーんと見ていたんですねー」
とても上手にやってのけました。

カカト伸ばしを三回やり終えてアサリばぁが、
「せんせ、なんか足からからだかあったかくなってきました」と
びっくり顔で言いました。

「たいしたもんです。上手です」
「今みたいにときどき体操をしてください」
「いい方だけやる体操なので操体って言うんです」
「へぇー」

そうこうしていると、
「せんせぇ、そろそろ終わりにしますぅ」
最上さんが来て言いました。

山形グループのみんなは昼食をいただいた所に集合しています。

「では、自分でもやってみてくださいね」と私がアサリばぁに
言って帰ろうとしたら息子が来て言いました。

「椎間板ヘルニアの人がいるんだけどちょっとだけ診て」

「はいはい」

つづく
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名取市操体ボランティア6

私が立ってあたりを見渡していると、
「こっつこっつー」
体育館の反対側から手招きでおいでおいでと呼ばれました。

行って話しをしてみたら、海でアサリを取る仕事をしている
ご夫婦でした。
ここはスペースが広くて操法も不自由なくできそうです。
初めは腰痛のおじいさんです。

名前は「アサリじぃ」と名づけました。
アサリじぃは、朝起きるときに腰が痛いのとふくらはぎが
張って時々引きつって痛くなると言いました。

「アサリは閖上の市場で売るのですか?」
「いやいや、東京どがそっちの方さやるんだ」
「へぇー」

そんな話をしていたらアサリじぃのアサリ取り仲間の
アサリじぃ2がやってきました。

「いやー、はっぱりだめだーアサリなんていねー!」
とニコニコ元気よくドデーンと座りました。

毎日自転車で海まで行ってくるのだそうです。

家も仕事もなくなってしまっているのにこのアサリじぃ達
はどうしてこんなに明るく振舞えるのでしょう。

私は少し信じられませんでした。
知らない私がそばにいるので、気を使ってそうしてくれた
ような気もしました。
きっと、すごく悲しくてくやしいんだと思います。
なので、そんな心使いが嬉しくもありさみしくもありでした。

とにかく、私はアサリじぃに膝を立ててもらって操法を
始めました。
膝ウラを触ってみるとゴリゴリで、ふくらはぎもパンパンに
張っています。

「あらら、ずいぶん張っているごどぉ」

私も山形の出身なのでよくなまります。
「なまってしゃべられると、つい写ってしまうぜ」

こういう濁音やなまりって、どことなく暖かい感じがしますね。
私だけかもしれませんけど。

さて操法です。
「つま先を上げてー」
「ストン!」
「ほら、やわらかくなった」
「あれっ」
「なおった!」
「うそだべー」
「ほんとだー!」
「なんだこれー!」

ここで立って歩いてもらおうと思ったら、急にアサリばぁ
(アサリじぃの奥さん)が、
「どごさいったべー?あれー?こごさいれでだのにー」と、
カバンの中のもの次々出して何かを探しはじめたのでした。

「なんだべこんなどぎにー」
私はそう思って、アサリばぁのお尻の所に落ちている赤い
携帯電話を横目にもう一度つま先上げを練習してもらいました。

「こんな風に自分でやるんですよ」
「一日に何回やってもいいけど一回やったら一時間位マを
置いてやるようにしてください。気持ちのいいようにね」

「どごさおいだのっしゃ」とアサリじぃも少し気になります。

「もしかして赤い携帯電話ですか?」と私。
「はい」

「ほら、そごさあるんでねぇの」
「あらあったー、なんだべまずぅ」

よくわからない赤い携帯電話事件なのでした。

そして、アサリじぃの足ゆらしをやってみました。
気持ちがいいというのでゆったりと静かに続けたら、
アサリじぃはすやすやと眠ってしまいました。

「いやー、なんだがねむぐなるねー」アサリじぃは、
目を覚まして眠そうな顔でそう言いました。

ほんの数分でしたが、ゆりかごにでも乗ってる感じで
心地良さそうなアサリじぃの顔がみられて私もよかったです。

つづく

posted by コーン at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

名取市操体ボランティア5

春のやわらかい日差しが、桜のつぼみをそっとそっと開花
させてくれるように、被災者の冷たくなった心も人々の温かい
想いできっときっと温まってゆきます。

午後一番の人は右膝が曲がらないおばあちゃんです。
右足を投げ出して座って膝をさすって待っています。

「こんにちはー」
「こんにつはー」

私は初めに少しお話をしてみて、この人を「天井ばあちゃん」と
名づけました。
そのお話とは、おばあちゃんのこんなお話でした。

「地震の後で川を見たら水がぜんぜんなぐなっていたのよ。
これは津波が来るっていうんで私2階さ上がったの、
そしたらそのままドドーンと流されで2階まで水が入ってきたの。
それで天井と水の30センチ位のすきまでやっと息をしていたんだ」

この日は雪が降っていてとても寒い日でした。

「水が引いて、冷たくて寒くて寒くて、びしょびしょのまま
次の日の夜まで過ごしたんだ。そしてやっと助けでもらったの。
外に出てみたら家の一階はなぐなっていて、ずーっと離れた違う
場所に私いたのよ。たまげたねー。でもねぇ、私はお父さんも
息子も助かったがらねぇ、、、」

「すごい生命力ですねー、たいしたもんだねー」と私。

「右膝、曲げると痛いんですね」
「はい」
「こうしてもらうのはどんな感じですか?」
私は膝ウラとふくらはぎのあたりの皮膚をずらしたり、
揉んだり、押してずらしたりとやってみました。

天井ばあちゃんは押してずらすのがいいと言いました。
なのでそれをへらへらしばらく続けました。
その後、右だけ足指と足裏を少し揉んだり揺らしたりしました。

「足があったがぐなったねー」天井ばあちゃんがそう言って
少し微笑みました。

「冷えて痛くなるようなら、ホッカイロを当ててあったかく
した方がいいね。でも寝るときははがしてよ。低温やけどを
するとわるいから」

つづく
posted by コーン at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

名取市操体ボランティア4

そうこうしていると、体育館にぞろぞろと中学生たちが
入ってきました。
リトルシニアの野球チームらしいです。

今日はチームで昼食の配膳ボランティアをしてくれる
ようで、全員が整列し体育館にいるみなさんに主将が
代表してあいさつをしました。
とても立派でした。

体育館のひとりひとりに部員が順番に、こぼさないように
そろそろとひとつずつ昼食を運びます。

今日の昼食は「カレーうどん」です。
おじいさんやおばあさんが多かったようですが、みんな
喜んでニコニコカレーうどんを食べていました。

私たちのグループの分もあるとのことで、ステージ手前
の入り口の所で七人でテーブルを囲んでいただきました。

「カレーうどんは食べるときにはねるとシミになるから
気をつけないとねー」と言って静かに食べていた藤井さん
が一番に自分のズボンにはねました。

うどんはそろそろすするより、元気よく食べる方がうまい
に決まっていますから少しぐらいはねたっていいんです。

昼食を終え、お昼休みにみんなで空港のあたりまで
行って津波の惨状を見てくることになり、クルマ二台に
分乗してドキドキ七人で出発しました。

仙台空港の近くまで来ると、道路わきに数百台はあろう
ぐじゃぐじゃのクルマたちが無残に積み重なって置いて
ありました。

信号が点かないので交差点では警察官がクルマを誘導して
くれています。

空港や周辺道路はだいぶきれいに整備されてきている感じ
でした。
でも周囲の街並みはそれはそれはひどいものでした。

何軒か残っている鉄骨の建物以外は一面がガレキです。
家もクルマも木々も畑も何もかもがゴチャゴチャに
こんがらがってへばりついて固まっていました。

つづく
posted by コーン at 10:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月12日

名取市操体ボランティア3

体育館を見渡していると息子が私に手を振っておいておいで
と呼んでいます。
私は、何かおいしいお菓子でもくれるのかなーと思って
ぴょんぴょん行ってみると、息子が太ったおじさんの施術を
していて、どうしていいのかわからなくなったみたいでした。

腰痛や首痛があるらしいこのおじさん。
首が凝ってガチガチなので「ガチおじさん」と名づけました。

ガチおじさんは、あぐらをかいて背中を丸くしていたので
私からは顔が見えませんでした。
私は背中越しに少し話しを聞いたりしながら首と背中を触診
してすぐにこう言いました。
「血圧高いんじゃないですか?」

「はい、下が120で上は200超えてます」
「おおっ、そうですかー」

予想が見事に当たりました。

息子は私の言うことが当たったのでびっくりした様子でした。
私の予言や宝くじはいつもハズレルことを知っている息子です。
今回だけは私も少し偉そうに振る舞いました。

「お仕事は何をなさっているんです?」
「タクシーの運転手です」
「そうでしたかー、さっきの人のご主人も運転手さんでした」
「今日は仕事はお休みですか?」
「いいえ、血圧が高くてドクターストップかかってんのっしゃ」
「あらら」
「薬は飲んでいるんですか?」
「はい」
「では、ここにゴロンと寝てみてください」

荷物と布団の間の狭いすき間にガチおじさんが寝転がりました。
私は足裏や足指を揉んだり押したりして、どんな感じなのか
聞きました。
「どうですか、こんな風にしてもらうのは?」

「はい、いい気持ちです」

「それは良かったです」

「足揺らしを少しやってあげようか」
私は息子にバトンタッチしました。

息子のゆらしもなかなか上手になってきた感じがしました。

いつになっても、練習させていただいてありがたい。
そんな気持ちで取り組んでくれる人になるように、
まずは自分からやらないといけませんよ私。

つづく

posted by コーン at 13:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月11日

名取市操体ボランティア2

さっちゃんはちょこんと正座して神妙に、
「左肩が痛くて挙げられないんです」と顔をしかめて
バンザイをしてみせてくれました。
左手がアゴの辺りまでしか挙がりません。

「足から直さないとだめだなぁ」と私はぼそぼそ言い、
正座から片膝ずつ持ち上げてみてもらいました。
さっちゃんの膝は両方ともなんなく上がり、股関節周辺
のバランスはなんとなく大丈夫そうでした。

なのでそのまま今度はからだを左右にねじってみて
もらいました。
「右から後ろを見てー」
「今度は左からー」と左右に動いてもらいました。
左ねじりで左肩が苦痛になるとのことでした。

「こういう時はどうしたらいいと思う?」
「はあ?」
「どうしたら早く直ると思います?」
「さあ?」とさっちゃん。

「じゃあやってためしてみましょう」
「右にねじってみてください」
「こうですか?」と首だけをねじるさっちゃん。
さっきとぜんぜん違うぜぇ。と思う私。
でも、
「こうして肩も背中も全体で動くようにしてみてください」
「どこかがつらいときはだめですからすぐに教えてくださいよー」
「そうそう上手だー、そしたらふっとチカラを抜いてー」

ヘタクソなんだけれども上手だとウソをついている私に
気づかないでその気になって動くさっちゃん。

「ふっ」
脱力もだいぶヘタクソです。
でも「うまいうまい!」とニコニコやさしい私。

これを三回やりました。
やっているうちに少しずつ上手になってきました。

そして反対の左ねじりをためしてもらったら、半分位
楽になったとさっちゃんが少し笑いました。

「やっぱり楽な方に動いた方が早く直るねぇ」
「んだねぇ」
「今みたいにときどき自分でやるといいですよ」
「んだねぇ」

「あと、ここを気持ちよく刺激すると心が安定するので
これもときどきやってみてください」
私はさっちゃんに空手チョップポイントをトントンする
ように言いました。
左の手と右の手のポイントをぶつけるように軽くトントンと
やるだけです。

「これは気持ちがいいですねぇ」とさっちゃんは喜んで
やっていました。

あと、さっちゃんに教えたのは、鎖骨の下のツボを揉んだり
トントンしたりするのと、肩のあたりを適当に気持ちの
いいようにタッピングすることでした。

これでバンザイをしてもらったら、左手が頭の上まで挙がる
ようになっていました。
まだ少しは痛そうでしたが、
「半分良くなったらたいしたもんですよ。また一時間位
たったらやってみていいですよ。ありがとうございました」

などと言っておしまいとしました。

つづく
posted by コーン at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

名取市操体ボランティア1

4月10日、震災から一ヶ月が過ぎ、避難所となって
いる名取市の館腰小学校に息子と一緒にボランティア
活動に行ってきました。

私たちの今回のボランティアの目的は
「だれかのために奉仕する」といったことではなく、
「自分のために現実の姿をキチンと観て味わう」と
いう体験学習のような感じで参加させていただきました。

私の家から30キロ程南に館腰小学校があり、そこから
東に3キロ程行くと大津波を直撃した仙台空港があります。

息子たちがちっちゃい時、仙台空港そばの公園で
飛行機の離着陸を間近で見てよく遊んだものでした。

私たちは校庭にクルマを止めて体育館に向かいました。
体育館の入り口の所でお昼の炊き出しが始まっていて、
自衛隊の方やボランティアの人たちが手際よく働いて
くれていて大鍋から湯気があがってました。

山形グループより遅れて着いた私たちが勝手に体育館に
入っていいのかどうかうろうろ迷っていたら、名札を
付けた係の方が体育館から出てきたので、
「すみません、マッサージのボランティアで山形から
来ているグループと一緒の者なんですけど」と告げると、
すぐに中に案内してくれました。

体育館の中は格子状に通路があって、家族単位で布団や
毛布を敷いてみなさん思い思いに過ごしていました。

山形からは、操体受講生のかっこいい最上さんと綺麗な
奥さん、美人でかわいい藤井さん、そしてEFT練習会
でお世話になっているやさしい阿部さんと、初対面の
おしとやかな杉山さんの五人が来てくれていました。

山形グループはすでに点々と施術を行っていました。
私が体育館を見渡していると最上さんが私を見つけて
声をかけてくれました。
「先生、あの方をお願いします」
指差したのは体育館の中央付近にデンと斜めに座っている
おばあさんでした。

ここでの施術は予約制のようで順番が決まってる様子です。

私はこのばあちゃんを屋上ばあちゃんと名づけました。
私が屋上ばあちゃんの近くまでトコトコ行ったら、
丁度ばあちゃんにお客さんが三人みえてなにやら深刻そう
に話が始まってしまいました。

私はしばらく通路で立ってキョロキョロとキタキツネの
ように待っていました。
暇そうな私を見かねてか、屋上のとなりのおばあさんが
私においでおいでと手で合図して呼んでくれました。

「しぇんしぇ〜、わだし、お願いしてもいいてすか〜?」

「はいはい」
私はホイホイおばあさんの所へ行きました。
こっちのおばあちゃんはさっちゃんと名づけました。
なんとなくそんな名前かなーと思ったからです。

さっちゃんは、私がそばに行くとすぐに
「左肩が痛いんです」といいました。

私は「家どうなりました?」と聞きました。
「なんにもなぐなった。津波に全部流されだぁ」
「あららら」
「んでもねぇ、お父さんも息子もみんな無事だったんで、、、」
「そうですか」
「ここにいる人たちはみなさんご近所の人なんですか?」
「んだ、閖上(ゆりあげ)の人たちです」
「私は富谷町に住んでいるんですが閖上市場に何度か
行ったことがあります。漁業をされていたんですか?」
「うちのお父さんはタクシーの運転手なんです」
「そうでしたかー」

「ではちょっと診させてくださいね」

つづく
posted by コーン at 19:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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